ヘルスル医薬品データベース データレポート 第18号

費用対効果評価の価格調整、
2019〜2026年

市場規模の大きい新薬などは、収載のあとに費用対効果評価の対象に指定され、分析の結果(ICER)に応じて価格が調整されます。2019年度に始まった制度で対象になった88品目について、評価の結果、引下げ率、指定から価格調整までの期間を読みます。

公開 2026年10月27日 / 2026年10月26日時点 / ヘルスル株式会社

年度ごとの対象品目の数15%20192026
対象品目(2019〜2026年度)
88品目
価格が引き下げられた医薬品
43品目
引下げ率の中央値
4.3%

対象:C2H の対象品目の一覧の88品目(2019年5月15日〜2026年10月7日の指定。医療機器6品目を含む)。1品目=中医協で指定された対象品目(規格はまとめて1つ)。価格調整と期間は医薬品だけで、引下げ率は規格ごとに求めた大きい方。

01要点ヘルスル医薬品データベース データレポート

対象88品目のうち評価終了は50品目。価格が決まった医薬品55品目のうち
43品目が引き下げ、中央値は4.3%


出所:国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター(C2H)の対象品目の一覧、中央社会保険医療協議会 総会の資料(費用対効果評価の結果・価格調整)。ヘルスル医薬品データベースの費用対効果評価の表(2026年10月26日時点)から集計。ヘルスル調べ1 / 8
02対象品目ヘルスル医薬品データベース データレポート

2019年度から88品目が対象に。最多は2021年度・2026年度の15品目、
区分は H1 が60品目


費用対効果評価の対象に指定された品目の数指定の年度ごと、区分別。棒の上は合計。2026年度は2026年10月7日の指定まで。
05101520620198202015202113202282023132024102025152026
0510152020192020202120222023202420252026
  • H1(市場規模100億円以上)
  • H2(同50億円以上)
  • H3(単価が高い)
  • H5(類似品目)
数値の表を見る
年度計H1(市場規模100億円以上)H2(同50億円以上)H3(単価が高い)H5(類似品目)うち医療機器
2019年度631110
2020年度840130
2021年度1573052
2022年度13112000
2023年度871001
2024年度1391030
2025年度10100000
2026年度1594023

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出所:国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター(C2H)の対象品目の一覧、中央社会保険医療協議会 総会の資料(費用対効果評価の結果・価格調整)。ヘルスル医薬品データベースの費用対効果評価の表(2026年10月26日時点)から集計。ヘルスル調べ 区分は C2H の一覧の記載。年度は指定日(中医協 総会)の年度。2 / 8
03評価の結果ヘルスル医薬品データベース データレポート

評価された101の対象集団のうち、費用増加が24。
1,000万円/QALY以上(1.5倍の品目は1,500万円以上)は20

ICER(増分費用効果比)は、比較対照に比べて1QALY(質を調整した生存年)を得るのに増える費用。患者の集団ごとに分析し、区分に応じて価格を調整する。


ICER の区分ごとの対象集団の数評価が終わった50品目(医療機器3品目を含む)の101集団。抗がん剤などで基準を1.5倍にする品目は同じ段に入れた
費用削減・ドミナント10集団費用同等2集団500万円/QALY未満(1.5倍の品目は750万円未満)27集団500万〜750万円(同 750万〜1,125万円)11集団750万〜1,000万円(同 1,125万〜1,500万円)5集団1,000万円以上(同 1,500万円以上)20集団費用増加24集団分析不能2集団
費用削減・ドミナント10集団費用同等2集団500万円/QALY未満(1.5倍の品目は750万円未満)27集団500万〜750万円(同 750万〜1,125万円)11集団750万〜1,000万円(同 1,125万〜1,500万円)5集団1,000万円以上(同 1,500万円以上)20集団費用増加24集団分析不能2集団
数値の表を見る
ICER の区分対象集団品目(その区分の集団を持つもの)
費用削減・ドミナント10カボメティクス、ケサンラ、ゴア®CTAG胸部大動脈 ステントグラフト システム、ダラキューロ、テリルジー、リベルサス
費用同等2アウィクリ
500万円/QALY未満(1.5倍の品目は750万円未満)27エムガルティ、エルレフィオ、オンデキサ、カボメティクス、キムリア、コララン、ゼップバウンド、ダラキューロ、テリルジー、ノクサフィル、ビンゼレックス、ピヴラッツ、フォゼベル、ベクルリー、ポライビー、マンジャロ、リットフーロ、レットヴィモ
500万〜750万円(同 750万〜1,125万円)11エプキンリ、エムガルティ、エンハーツ、キムリア、ケレンディア、ジスバル、ソーティクツ、レクビオ、レットヴィモ、レベスティブ
750万〜1,000万円(同 1,125万〜1,500万円)5エンハーツ、キムリア、テッペーザ、トルカプ、ノクサフィル
1,000万円以上(同 1,500万円以上)20Micra AV、アリケイス、ウィフガート、ウゴービ、エムガルティ、ケサンラ、テゼスパイア、トロデルビ、パドセブ、ビロイ、ブリィビアクト、ベクルリー、リフヌア、レケンビ、レブロジル、レベスティブ
費用増加24Expedium Verse Fenestrated Screwシステム、アウィクリ、ウィフガート、エンハーツ、ゾコーバ、テゼスパイア、テリルジー、トリンテリックス、パキロビッド、ビロイ、フォゼベル、ベクルリー、ベスレミ、ユルトミリス、ラゲブリオ、リットフーロ、リベルサス、レブロジル
分析不能2テリルジー

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04引下げ率ヘルスル医薬品データベース データレポート

価格が決まった医薬品55品目のうち43品目で引き下げ。
中央値は4.3%、最大はレケンビの15.0%


医薬品の引下げ率の分布価格調整が決まった55品目(103規格)。規格で率が違う品目は大きい方
変更なし12品目1%未満7品目1〜3%未満7品目3〜5%未満9品目5〜10%未満14品目10%以上6品目
変更なし12品目1%未満7品目1〜3%未満7品目3〜5%未満9品目5〜10%未満14品目10%以上6品目
数値の表を見る
品目区分価格調整の決定適用日引下げ率調整の対象
レケンビH12025-08-062025-11-0115.0%価格全体(15%上限)
フォゼベルH12025-08-062025-11-0111.0%有用性加算部分
レクビオH12025-08-062025-11-0111.0%有用性加算部分
トロデルビH22026-08-052026-11-0111.0%有用性加算部分
ダトロウェイH52026-08-052026-11-0111.0%有用性加算部分
トルカプH12026-03-112026-06-0110.7%有用性加算部分
アリケイスH12023-03-082023-06-019.4%有用性系加算部分・営業利益部分
ソーティクツH12024-05-152024-08-018.6%有用性加算部分
ウゴービH12025-08-062025-11-017.3〜8.3%有用性系加算部分・営業利益部分
レブロジルH12025-11-052026-02-018.3%有用性系加算部分・営業利益部分
ベスレミH12024-11-132025-02-018.3%有用性系加算部分・営業利益部分
パドセブH12023-03-082023-06-018.2%有用性加算部分
ラゲブリオH12024-04-102024-07-018.2%有用性加算部分
ウィフガートH12023-11-152024-02-017.8%有用性系加算部分・営業利益部分
リフヌアH12023-08-232023-11-017.7%有用性系加算部分・営業利益部分
レベスティブH22023-03-082023-06-017.1%有用性系加算部分・営業利益部分
テッペーザH12026-08-052026-11-015.5%有用性系加算部分・営業利益部分
エムガルティH12023-03-082023-06-015.0%有用性系加算部分・営業利益部分
アジョビH52023-03-082023-06-015.0%有用性系加算部分・営業利益部分
アイモビーグH52023-03-082023-06-015.0%有用性系加算部分・営業利益部分
トリンテリックスH12021-08-042021-11-014.3%有用性加算部分
キムリアH32021-04-142021-07-014.3%有用性系加算部分・営業利益部分
ブリィビアクトH12026-05-132026-08-014.3%有用性加算部分
パキロビッドH12026-08-052026-11-014.3%有用性加算部分
ビロイH12025-11-052026-02-014.3%有用性加算部分
ユルトミリスH12021-05-122021-08-014.3%有用性加算部分
ゾコーバH12024-11-132025-02-014.3%有用性加算部分
テゼスパイアH12024-08-072024-11-014.0〜4.1%有用性加算部分
リットフーロH12025-03-122025-06-013.8%有用性加算部分
ケレンディアH12024-04-102024-07-012.7%有用性系加算部分・営業利益部分
エプキンリH12025-05-142025-08-012.7%有用性加算部分
ルンスミオH52025-05-142025-08-012.7%有用性加算部分
リベルサスH12022-08-102022-11-012.5〜2.6%有用性加算部分
エンハーツH12022-04-132022-07-012.2%有用性加算部分
ベクルリーH12023-03-082023-06-012.1%有用性系加算部分・営業利益部分
ジスバルH22023-11-152024-02-011.4%有用性加算部分
エナジアH52021-04-142021-07-010.5〜0.6%有用性加算部分
テリルジー200H52021-04-142021-07-010.5〜0.6%有用性加算部分
テリルジーH12021-04-142021-07-010.5〜0.6%有用性加算部分
ビレーズトリH52021-04-142021-07-010.5%有用性加算部分
ノクサフィルH12021-11-172022-02-010.5%有用性系加算部分・営業利益部分
アウィクリH12026-08-052026-11-010.3〜0.4%有用性加算部分
レットヴィモH12023-11-152024-02-010.2%有用性加算部分
コラランH22021-08-04—変更なし有用性加算部分
エンレストH52021-08-04—変更なし有用性加算部分
ベリキューボH52021-08-042021-08-12変更なし—
カボメティクスH12022-08-10—変更なし有用性加算部分
ポライビーH12023-03-08—変更なし有用性加算部分
ダラキューロH12023-03-08—変更なし有用性加算部分
ピヴラッツH12023-11-15—変更なし有用性系加算部分・営業利益部分
ビンゼレックスH12023-11-15—変更なし有用性加算部分
オンデキサH22023-11-15—変更なし有用性系加算部分・営業利益部分
マンジャロH12024-11-13—変更なし有用性加算部分
エルレフィオH12026-03-11—変更なし有用性加算部分
テクベイリH52026-03-11—変更なし有用性加算部分

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05期間ヘルスル医薬品データベース データレポート

対象に指定されてから価格調整が決まるまで、中央値20.7か月。
決定から適用までは中央値2.7か月


指定から価格調整の適用までの期間箱は25〜75%、線は10〜90%、印は中央値。H5(類似品目)は除く
06121824か月指定 → 評価結果の了承 43品目18.2か月評価結果 → 価格調整の決定 44品目1.5か月価格調整の決定 → 適用 36品目2.7か月指定 → 価格調整の決定(計) 44品目20.7か月
06121824か月指定 → 評価結果の了承 43品目18.2か月評価結果 → 価格調整の決定 44品目1.5か月価格調整の決定 → 適用 36品目2.7か月指定 → 価格調整の決定(計) 44品目20.7か月
数値の表を見る
指定の年度品目指定 → 価格調整の決定(中央値)最短最長
2019年度520.720.523
2020年度32319.326.9
2021年度821.815.623.9
2022年度1319.116.340.9
2023年度719.817.920.7
2024年度820.717.721.8
計4420.715.640.9

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06薬効分類ごとヘルスル医薬品データベース データレポート

対象の医薬品が最も多いのはその他の腫瘍用薬の21品目


対象の医薬品の多い薬効分類上位10分類(医薬品82品目。品目の薬効分類の上3桁。分類が分からない0品目を除く)
その他の腫瘍用薬21品目その他の中枢神経系用薬9品目その他の呼吸器官用薬8品目その他の循環器官用薬7品目その他のホルモン剤(抗ホルモン剤を含む。)7品目その他の組織細胞機能用医薬品6品目抗ウイルス剤5品目他に分類されない代謝性医薬品4品目その他の生物学的製剤2品目その他の血液・体液用薬2品目
その他の腫瘍用薬21品目その他の中枢神経系用薬9品目その他の呼吸器官用薬8品目その他の循環器官用薬7品目その他のホルモン剤(抗ホルモン剤を含む。)7品目その他の組織細胞機能用医薬品6品目抗ウイルス剤5品目他に分類されない代謝性医薬品4品目その他の生物学的製剤2品目その他の血液・体液用薬2品目
数値の表を見る
薬効分類コード対象品目価格が決まった引下げ引下げ率の中央値品目
その他の腫瘍用薬4292115106.2%カボメティクス、エンハーツ、ポライビー、ダラキューロ、レットヴィモ、パドセブ、ベスレミ、エプキンリ、トルカプ、エルレフィオ、ビロイ、トロデルビ、ダトロウェイ、テクベイリ、ルンスミオ、イムデトラ、ウェリレグ、タービー、プルヴィクト、ブーレンレップ、サークリサ
その他の中枢神経系用薬1199555.0%エムガルティ、アジョビ、アイモビーグ、ジスバル、レケンビ、ケサンラ、ナルティーク、アクイプタ、オーゼイフル
その他の呼吸器官用薬2298660.6%テリルジー、ビレーズトリ、エナジア、テリルジー200、リフヌア、テゼスパイア、エキシデンサー、ブリヌスプリ
その他の循環器官用薬2197626.9%コララン、エンレスト、ベリキューボ、ピヴラッツ、ケレンディア、フォゼベル、エアウィン
その他のホルモン剤(抗ホルモン剤を含む。)2497544.8%リベルサス、レベスティブ、マンジャロ、ウゴービ、アウィクリ、ゼップバウンド、イムシブリー
その他の組織細胞機能用医薬品4906114.3%キムリア、ゾルゲンスマ、イエスカルタ、ブレヤンジ、ゾルゲンスマ髄注、エドスチラドリン
抗ウイルス剤6255444.3%ベクルリー、ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバ、ヒブサーゴ
他に分類されない代謝性医薬品3994326.2%ビンゼレックス、ソーティクツ、リットフーロ、ジャスケイド
その他の生物学的製剤6392226.0%ユルトミリス、ウィフガート
その他の血液・体液用薬3392218.3%オンデキサ、レブロジル
高脂血症用剤21821111.0%レクビオ、ネクセトール
精神神経用剤1171114.3%トリンテリックス
主としてカビに作用するもの6171110.5%ノクサフィル
主として抗酸菌に作用するもの6161119.4%アリケイス
抗てんかん剤1131114.3%ブリィビアクト
その他の感覚器官用薬1391115.5%テッペーザ
甲状腺,副甲状腺ホルモン剤243100—ヨビパス
眼科用剤131100—アイザベイ
混合ホルモン剤248100—マルシロン
その他のアレルギー用薬449100—ラプシド

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07このレポートの作り方ヘルスル医薬品データベース データレポート

公表資料から作ったデータベースの値を、コードで数えた


目的
費用対効果評価で、どの品目が対象になり、どんな結果で、価格がどれだけ・どのくらいの期間で調整されたかを示す
対象
2019年度に始まった費用対効果評価(試行的導入の品目は除く)の対象品目88品目(C2H の一覧。2019年5月15日〜2026年10月7日の指定、医療機器6品目を含む)。価格調整・期間・薬効分類は医薬品82品目で見た
数え方
1品目=中医協で指定された対象品目(C2H の一覧の1行。規格はまとめる)。ICER の区分は対象集団ごと。引下げ率=1−調整後÷調整前(規格ごと。調整前は価格調整の資料の現行薬価)で、品目では大きい方。期間の か月 は日数÷30.4
出所
国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター(C2H)の対象品目の一覧と評価の概要、中央社会保険医療協議会 総会の資料(費用対効果評価案・価格調整)。薬効分類は品目ページ・品目の表の分類(上3桁)。品目の数・区分・状況は C2H の一覧と、価格調整の品目の数と引下げ率の中央値は中医協の資料の数と照らした
注意
このレポートは、これから評価される品目の結果や価格を見込むものではない。公表資料の記載をそのまま数えたもの
関連
費用対効果評価の対象品目と結果の一覧・2026年の費用対効果評価による価格調整・市場拡大再算定の実測(2008〜2026年)
出所:国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター(C2H)の対象品目の一覧、中央社会保険医療協議会 総会の資料(費用対効果評価の結果・価格調整)。ヘルスル医薬品データベースの費用対効果評価の表(2026年10月26日時点)から集計。ヘルスル調べ7 / 8
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