ヘルスル医薬品データベースデータレポート 第4号

新薬の審査期間の実測(2015〜2026年度)

医薬品医療機器総合機構(PMDA)の新医薬品の承認品目一覧と、審査報告書の見出しに書かれた申請日をつなぎました。2015年度から2026年度(2026年9月16日の承認まで)に承認された新薬のうち、申請日を確かめられた1,269件について、申請日から承認日までの月数を数えています。 数える単位は「承認1件」です。承認された品目だけの集計で、審査中の申請や、承認に至らなかった申請は含みません。

公開:2026年10月17日/集計:2026年10月17日/ヘルスル株式会社(ヘルスル調べ)

要点

  1. 中央値 11.0か月

    2015〜2026年度に承認された新有効成分の通常品目(256件)の、申請から承認まで。半数が10.1〜11.9か月に入り、81.6%が12か月以内に承認されました。

  2. 8.8か月

    新有効成分の希少疾病用医薬品(130件)の中央値。66.9%が9か月以内、91.5%が12か月以内に承認されました。

  3. 7.4か月

    新有効成分の優先審査(希少疾病用医薬品を除く、16件)の中央値。16件中14件が9か月以内に承認されました。

  4. 5.7か月

    事前評価済みの公知申請(87件)の中央値。新効能・新用量などの承認です。新効能医薬品の通常品目(271件)は10.8か月でした。

  5. 10.2〜11.4か月

    2015〜2025年度の各年度の、新有効成分の通常品目の中央値。どの年度も12か月を下回りました。

1. 対象と数え方

PMDA の新医薬品の承認品目一覧にある2015年度から2026年度の承認を、承認1件ずつにまとめました。承認1件は、同じ承認日に同じ審査報告書で承認された、同じ会社・同じ有効成分の販売名・規格をまとめたものです。 審査報告書とつながっていない販売名・規格は、同じ承認日・同じ会社・同じ有効成分の承認にまとめ(会社の欄が空の行は、同じ承認日・同じ有効成分の承認に、それも無ければ同じ承認日で販売名の規格を除いた部分が同じ承認に)、まとめる先が無ければそれだけで1件としました。 年度は承認品目一覧の年度で、4月に始まります。新効能・新用量などの一部変更承認も、新有効成分と同じように1件と数えています。 申請区分・審査の区分は承認品目一覧の記載によります(一覧の欄が空のときは、審査報告書の見出しの申請区分・特記事項で補っています)。

申請日は、審査報告書の見出しに書かれた「申請年月日」です。月数は、申請日から承認日までの日数を30.44で割った値(小数1けた)です。 「12か月以内」「9か月以内」は、この月数が12.0・9.0以下の承認です。承認品目一覧と審査報告書のつながりが2015年度以降の承認にしか無いため、2015年度からを数えました。

2015〜2026年度の承認1,534件の内訳
区分承認の件数
申請日を確かめられた(このレポートで数えた承認)1,269(82.7%)
うち新有効成分含有医薬品424(新有効成分の承認495件の85.7%)
承認品目一覧の行と審査報告書をつなげていない165
審査報告書の見出しから申請日を読めていない100

申請日を確かめられた割合は、年度によって違います(3章の表)。2026年度(〜9月16日の承認)は、まだ審査報告書とつながっていない承認を含みます。

PMDA の総審査期間との違い

PMDA は第5期中期計画(令和6〜10年度)で、各年度に承認された新医薬品の申請から承認までの総審査期間について、80%タイル値で優先品目9か月、通常品目12か月を目標にしています(PMDA「令和7年度のこれまでの事業実績及び今後の取組について<審査・安全対策等業務>」(令和7年12月、資料2-1)3ページ)。

同じ資料によると、PMDA の総審査期間は、繁忙期の月に16日以降に申請された品目を翌月1日から数えます。また、厚生労働省の事務的な理由で、審議会の審議があった月の月末から承認までが2か月を超えた場合は、2か月後に承認されたものとして数えます。このレポートの月数は、審査報告書の申請日から承認日までをそのまま数えたもので、PMDA が公表する総審査期間の値とは一致しません。 PMDA の優先品目・通常品目と、このレポートの審査の区分(承認品目一覧の記載でまとめたもの)も同じではありません。希少疾病用医薬品の指定を受けても、優先審査に当たらないとされる品目があります(同じ資料5ページの「希少疾病用医薬品優先審査品目該当性相談」の説明)。

2. 新有効成分の審査の区分ごと:中央値は通常品目11.0か月、希少疾病用医薬品8.8か月、優先審査7.4か月

新有効成分含有医薬品の承認のうち、申請日を確かめられた424件を、承認品目一覧の審査の区分で分けました。1件が複数の区分に当たるときは、特例承認・緊急承認、先駆け審査指定、条件付き承認、希少疾病用医薬品、優先審査、迅速審査の順に、先に当たる区分に入れています。 どの区分の記載もない承認を「通常品目」としました。「医薬品事前評価相談実施品目」「放射性医薬品基準(案)」「特になし」など、区分ではない記載だけの承認も通常品目に入れています(新有効成分の通常品目256件のうち7件。下の緊急承認のあとの承認を含みます)。緊急承認のあとの通常の承認(ゾコーバ錠125 mg、2024年3月5日)は、緊急承認そのものではないため通常品目に入れました。

新有効成分含有医薬品の承認424件(申請日を確かめられたもの)
審査の区分承認の件数中央値25〜75%点9か月以内12か月以内
通常品目25611.0か月10.1〜11.9か月4.7%81.6%
希少疾病用医薬品1308.8か月8.0〜9.3か月66.9%91.5%
優先審査(希少疾病用医薬品を除く)167.4か月6.9〜7.9か月87.5%87.5%
特例承認・緊急承認(件数と一覧だけ)4————
先駆け審査指定(件数と一覧だけ)10————
条件付き承認(件数と一覧だけ)4————
迅速審査(件数と一覧だけ)4————

中央値・25〜75%点は、月数の短い方から並べて半分・4分の1・4分の3にあたる値です(間は直線で補っています)。10件未満の区分は件数だけを載せ、申請日を確かめられた承認を下の一覧に全件並べています。希少疾病用医薬品の記載がある承認は全部で137件で、うち7件は先駆け審査指定・条件付き承認の区分に入れました(137件全体の中央値は8.7か月)。複数の区分に当たった承認は、先駆け審査指定と希少疾病用医薬品5件(先駆け審査指定に入れた)、先駆け審査指定と条件付き承認と希少疾病用医薬品1件(先駆け審査指定に入れた)、先駆け審査指定と条件付き承認1件(先駆け審査指定に入れた)、条件付き承認と希少疾病用医薬品1件(条件付き承認に入れた)です。

申請から承認までの月数の分布(新有効成分、424件)
  • 通常品目
  • 希少疾病用医薬品
  • 優先審査・特例承認・緊急承認・先駆け審査指定・条件付き承認・迅速審査
02040608010023〜6146〜7377〜8618〜9709〜107910〜118011〜121812〜131713〜151015〜18818〜24724〜件

横軸は月数です(「6〜7」は6か月を超え7か月以下)。13か月より長い区間は、幅を広げています。棒の上の数字は区間の件数です。区間ごと・区分ごとの件数は下の表にあります。

月数の区間ごとの件数(新有効成分、申請日を確かめられた承認。その他の区分は優先審査・特例承認・緊急承認・先駆け審査指定・条件付き承認・迅速審査)
月数〜66〜77〜88〜99〜1010〜1111〜1212〜1313〜1515〜1818〜2424〜
通常品目03365171751315856
希少疾病用医薬品762450198542221
その他の区分16510500010010
計2314376170798018171087

9か月以内・12か月以内の割合は、PMDA の目標の月数(優先品目9か月・通常品目12か月)と同じ月数で区切ったものです。このレポートの月数は、PMDA の総審査期間と起算日・承認日の扱いが違い、区分も承認品目一覧の記載でまとめたもの(希少疾病用医薬品の指定があっても PMDA の優先品目とは限りません)なので、PMDA の公表値や目標とは直接比べられません。

特例承認・緊急承認・先駆け審査指定・条件付き承認・迅速審査の承認(22件)

件数の少ない区分は、中央値を出さずに、申請日を確かめられた承認を全件並べます。区分の順は上の表と同じで、同じ区分の中は承認日の順です。申請日を確かめられず載せていない承認が10件あります(ベクルリー点滴静注液100mg:2020年5月7日、特例承認・緊急承認/COVID-19ワクチンモデルナ筋注:2021年5月21日、特例承認・緊急承認/ロナプリーブ点滴静注セット300:2021年7月19日、特例承認・緊急承認/パキロビッドパック:2022年2月10日、特例承認・緊急承認/エバシェルド筋注セット:2022年8月30日、特例承認・緊急承認/ゾコーバ錠125 mg:2022年11月22日、特例承認・緊急承認/ロズリートレクカプセル100 mg:2019年6月18日、先駆け審査指定/オラデオカプセル150 mg:2021年1月22日、先駆け審査指定/オジェンダドライシロップ300 mg:2026年9月16日、条件付き承認/ミムリット皮下注用:2026年5月11日、迅速審査)。

販売名区分会社申請日承認日月数審査の区分(承認品目一覧の記載)出所
コミナティ筋注特例承認・緊急承認ファイザー2020年12月18日2021年2月14日1.9か月特例承認に係る品目審査報告書・承認品目一覧
バキスゼブリア筋注特例承認・緊急承認アストラゼネカ2021年2月5日2021年5月21日3.4か月特例承認に係る品目審査報告書・承認品目一覧
ゼビュディ点滴静注液500 mg特例承認・緊急承認グラクソ・スミスクライン2021年9月6日2021年9月27日0.7か月特例承認に係る品目審査報告書・承認品目一覧
ラゲブリオカプセル200 mg特例承認・緊急承認MSD2021年12月3日2021年12月24日0.7か月特例承認に係る品目審査報告書・承認品目一覧
ゾフルーザ錠10 mgほか1規格・剤形先駆け審査指定(先駆的医薬品)塩野義製薬2017年10月25日2018年2月23日4.0か月先駆け審査指定品目審査報告書・承認品目一覧
ゾスパタ錠40mg先駆け審査指定(先駆的医薬品)アステラス製薬2018年3月23日2018年9月21日6.0か月希少疾病用医薬品、先駆け審査指定医薬品審査報告書・承認品目一覧
ステボロニン点滴静注バッグ9000 mg/300 mL先駆け審査指定(先駆的医薬品)ステラファーマ2019年10月15日2020年3月25日5.3か月先駆け審査指定品目審査報告書・承認品目一覧
テプミトコ錠250 mg先駆け審査指定(先駆的医薬品)メルクバイオファーマ2019年11月12日2020年3月25日4.4か月先駆け審査指定品目、希少疾病用医薬品審査報告書・承認品目一覧
ビルテプソ点滴静注250 mg先駆け審査指定(先駆的医薬品)日本新薬2019年9月26日2020年3月25日5.9か月先駆け審査指定品目、条件付き早期承認、希少疾病用医薬品審査報告書・承認品目一覧
アキャルックス点滴静注250 mg先駆け審査指定(先駆的医薬品)楽天メディカルジャパン2020年3月26日2020年9月25日6.0か月先駆け審査、条件付き早期承認審査報告書・承認品目一覧
イズカーゴ点滴静注用10 mg先駆け審査指定(先駆的医薬品)JCRファーマ2020年9月29日2021年3月23日5.7か月先駆け審査、希少疾病用医薬品審査報告書・承認品目一覧
ゼンフォザイム点滴静注用20 mg先駆け審査指定(先駆的医薬品)サノフィ2021年9月30日2022年3月28日5.9か月先駆け審査、希少疾病用医薬品審査報告書・承認品目一覧
オーゼイフル錠1 mgほか2規格・剤形先駆け審査指定(先駆的医薬品)武田薬品工業2026年3月4日2026年8月24日5.7か月先駆的医薬品、希少疾病用医薬品審査報告書・承認品目一覧
ヒブサーゴ皮下注150 mgシリンジ先駆け審査指定(先駆的医薬品)グラクソ・スミスクライン2026年2月26日2026年8月24日5.9か月先駆的医薬品審査報告書・承認品目一覧
ローブレナ錠25mgほか1規格・剤形条件付き承認ファイザー2018年1月30日2018年9月21日7.7か月条件付き早期承認審査報告書・承認品目一覧
エンハーツ点滴静注用100 mg条件付き承認第一三共2019年9月9日2020年3月25日6.5か月条件付き早期承認審査報告書・承認品目一覧
アイザベイ硝子体内注射液20 mg/mL条件付き承認アステラス製薬2025年2月5日2025年9月19日7.4か月条件付き承認審査報告書・承認品目一覧
ドジョルビ内用液100%条件付き承認Ultragenyx Japan2025年8月8日2026年3月23日7.5か月条件付き承認、希少疾病用医薬品審査報告書・承認品目一覧
リサイオ点滴静注液100mg迅速審査大日本住友製薬2018年7月3日2019年3月26日8.7か月迅速審査審査報告書・承認品目一覧
カビゲイル注射液300 mg迅速審査アストラゼネカ2024年7月26日2024年12月27日5.1か月迅速審査審査報告書・承認品目一覧
タウヴィッド静注迅速審査PDRファーマ2024年4月9日2024年12月27日8.6か月迅速審査審査報告書・承認品目一覧
テポックスカプセル200 mg迅速審査日本バイオテクノファーマ2024年4月10日2024年12月27日8.6か月迅速審査審査報告書・承認品目一覧

「審査の区分」は承認品目一覧の記載です。「区分」は、このレポートで入れた区分です。指定の一覧は先駆的医薬品・特定用途医薬品の指定一覧と条件付き承認・特例承認・緊急承認された医薬品の一覧にあります。

3. 年度ごとの推移:通常品目の中央値は10.2〜11.4か月

承認の年度(4月始まり)ごとに、新有効成分の区分ごとの件数と中央値を数えました。各年度の承認のうち、申請日を確かめられた件数も並べています。2026年度は〜9月16日の承認です。

年度ごとの、新有効成分の通常品目の申請から承認までの月数
  • 中央値
  • 半数の品目が入る幅(25〜75%)
  • 8割の品目が入る幅(10〜90%)
03691215182112か月'15(21件):中央値10.2か月、25〜75%は9.4〜11.1か月、10〜90%は9〜13.4か月(21品目)'1521件'16(22件):中央値11.4か月、25〜75%は10.8〜12.1か月、10〜90%は9.8〜13.9か月(22品目)'1622件'17(24件):中央値11.2か月、25〜75%は10.9〜12.5か月、10〜90%は9.6〜19.1か月(24品目)19.1'1724件'18(23件):中央値11か月、25〜75%は10.3〜11.9か月、10〜90%は10〜14.1か月(23品目)'1823件'19(22件):中央値11か月、25〜75%は9.9〜11.7か月、10〜90%は8.9〜12.8か月(22品目)'1922件'20(23件):中央値11か月、25〜75%は10.6〜11.9か月、10〜90%は10〜14か月(23品目)'2023件'21(21件):中央値10.8か月、25〜75%は9.9〜12.2か月、10〜90%は9.6〜14.4か月(21品目)'2121件'22(18件):中央値11か月、25〜75%は10.1〜11.9か月、10〜90%は9.7〜15.2か月(18品目)15.2'2218件'23(27件):中央値10.9か月、25〜75%は10.1〜11.9か月、10〜90%は9.5〜12.6か月(27品目)'2327件'24(30件):中央値11か月、25〜75%は10.3〜11.9か月、10〜90%は9.5〜12.8か月(30品目)'2430件'25(18件):中央値11か月、25〜75%は9.5〜11.4か月、10〜90%は9.2〜13.7か月(18品目)'2518件か月

件数は各年度の新有効成分の通常品目の承認の件数です(この図の「品目」は承認1件)。10件未満の年度は図に入れていません。90%点の長い2つの年度は、線の上に90%点の月数を書いています。

新有効成分の区分ごと(承認の年度ごと、申請日を確かめられた承認)
年度通常品目:件数通常品目:中央値通常品目:12か月以内希少疾病:件数希少疾病:中央値優先審査:件数
20152110.285.7%119.42
20162211.472.7%128.84
20172411.270.8%6—1
20182311.087%9—2
20192211.086.4%7—0
20202311.087%7—0
20212110.871.4%178.81
20221811.083.3%109.02
20232710.985.2%158.22
20243011.080%108.32
20251811.083.3%208.80
2026(〜9月16日)7——6—0
申請日を確かめられた承認の割合(承認の年度ごと)
年度承認(全区分)うち申請日あり新有効成分うち申請日あり
201512890(70.3%)4334(79.1%)
2016115103(89.6%)4238(90.5%)
201711486(75.4%)3932(82.1%)
201813590(66.7%)3837(97.4%)
2019127111(87.4%)3633(91.7%)
2020123102(82.9%)4333(76.7%)
2021151128(84.8%)5043(86%)
2022149125(83.9%)3930(76.9%)
2023124114(91.9%)4544(97.8%)
2024134125(93.3%)4845(93.8%)
2025140131(93.6%)4440(90.9%)
2026(〜9月16日)9464(68.1%)2815(53.6%)

中央値の単位は月です。「通常品目」「希少疾病用医薬品」「優先審査」は、新有効成分のうち申請日を確かめられた承認です(先駆け審査指定・条件付き承認・特例承認・迅速審査の承認は、2章の一覧にあります)。10件未満の区分は中央値・割合を「—」にしています。件数の少ない年度は、値が大きく動きます。2026年度は〜9月16日の承認で、年度の途中です。

4. 新効能・新用量など、ほかの申請区分

新有効成分以外の承認も、申請区分ごとに数えました(一部変更承認を含みます)。公知申請(とくに事前評価済みのもの)は月数が短く、区分の値を大きく動かすため、申請区分の表から外して別に数えています。 申請区分・審査の区分は承認品目一覧の記載によります(一覧の欄が空のときは、審査報告書の見出しの申請区分・特記事項で補っています)。1件に複数の申請区分が書かれているときは、表の上の区分に入れました。

申請区分ごと(公知申請を除く)
申請区分承認の件数中央値25〜75%点12か月以内うち通常品目:件数通常品目の中央値
新有効成分含有医薬品42410.2か月8.8〜11.6か月85.8%25611.0か月
バイオ後続品3011.2か月10.7〜11.7か月93.3%3011.2か月
新医療用配合剤3110.1か月9.9〜11.5か月87.1%2710.3か月
新投与経路医薬品4311.0か月9.7〜11.9か月81.4%3611.3か月
新効能医薬品(新効能・新用量などを含む)44810.1か月8.4〜11.0か月94.9%27110.8か月
新剤形医薬品1711.1か月10.0〜11.9か月88.2%1711.1か月
新用量医薬品(新効能を含まないもの)1409.9か月8.4〜11.0か月97.9%8910.6か月
その他(剤形追加・類似処方医療用配合剤など)1511.1か月6.9〜11.4か月100%9—

「通常品目」は、審査の区分(希少疾病用医薬品・優先審査・迅速審査・先駆け審査指定・条件付き承認・特例承認など)に当たらない承認です(「医薬品事前評価相談実施品目」など、区分ではない記載だけの承認を含みます)。新有効成分含有医薬品の行は、2章の全区分を合わせた値です。

公知申請:事前評価済みは中央値5.7か月

区分承認の件数中央値25〜75%点9か月以内申請区分の内訳
公知申請(事前評価済み)875.7か月4.6〜5.9か月100%新投与経路医薬品 4、新効能医薬品(新効能・新用量などを含む) 67、新用量医薬品(新効能を含まないもの) 16
公知申請(事前評価済み以外)349.5か月6.3〜10.6か月41.2%新投与経路医薬品 2、新効能医薬品(新効能・新用量などを含む) 22、新用量医薬品(新効能を含まないもの) 10

公知申請かどうか、事前評価済みかどうかは、承認品目一覧の審査の区分の記載によります(一覧の欄が空のときは、審査報告書の見出しの特記事項で補っています)。迅速審査と公知申請の両方が書かれた承認は、公知申請に入れています。 「適応外使用に係る医療用医薬品の取扱いについて」(平成11年2月1日 研第4号・医薬審第104号)に基づく申請と書かれた承認(7件)も、公知申請(事前評価済み以外)に入れています。この通知は、医学薬学上公知と認められる場合の考え方を示したもので、これに基づいて公知申請が行われます(厚生労働省「公知申請について」、第20回 医薬品等行政評価・監視委員会 資料1、2025年7月4日、3〜4ページ)。

新効能医薬品の審査の区分ごと(公知申請を除く448件)

審査の区分承認の件数中央値25〜75%点9か月以内12か月以内
通常品目(区分に当たらないもの)27110.8か月10.1〜11.4か月7%93%
希少疾病用医薬品1238.4か月7.9〜9.0か月78%96.7%
優先審査228.1か月7.4〜8.8か月95.5%100%
迅速審査226.7か月5.0〜8.4か月86.4%100%
先駆け審査指定・条件付き承認・特例承認・特定用途医薬品10————

区分の分け方は2章と同じです。件数の少ない区分は件数だけを載せています。効能追加の承認の一覧は効能追加(適応追加)の承認一覧にあります。

5. 申請から承認まで24か月を超えた新有効成分(7件)

審査報告書の申請日から承認日までが24か月を超えた新有効成分の承認を、月数の長い順に並べます。時間がかかった理由は載せていません。審査の経過は、各審査報告書でご確認ください。

販売名会社申請日承認日月数審査の区分(承認品目一覧の記載)出所
シルガード9水性懸濁筋注シリンジMSD2015年7月3日2020年7月21日60.6か月記載なし審査報告書・承認品目一覧
ヘルニコア椎間板注用1.25単位生化学工業2014年1月30日2018年3月23日49.7か月記載なし審査報告書・承認品目一覧
ラスビック錠75 mg杏林製薬2017年4月13日2019年9月20日29.2か月記載なし審査報告書・承認品目一覧
ヴァクセムヒブ水性懸濁注武田薬品工業2013年9月26日2016年1月22日27.9か月記載なし審査報告書・承認品目一覧
エジャイモ点滴静注1.1 gサノフィ2020年4月10日2022年6月20日26.3か月希少疾病用医薬品審査報告書・承認品目一覧
オクノベル錠150mgほか2規格・剤形ノーベルファーマ2014年6月4日2016年7月4日25.0か月記載なし審査報告書・承認品目一覧
イベニティ皮下注105 mgシリンジアステラス・アムジェン・バイオファーマ2016年12月19日2019年1月8日24.6か月記載なし審査報告書・承認品目一覧

このレポートの作り方

このレポートは、ヘルスル医薬品データベース(国内の医薬品の公的情報を品目ごとにつないだデータベース)に入っている承認と審査報告書のデータから集計しました。使った条件は次のとおりです。

目的
新薬の申請から承認までの月数を、申請区分・審査の区分・年度ごとに示す
使ったデータ
承認(承認日・販売名・会社・有効成分・申請区分・審査の区分)、審査報告書(申請年月日)
条件
承認品目一覧の2015〜2026年度(2015年5月26日〜2026年9月16日の承認)/承認1件(同じ審査報告書・会社・有効成分の販売名・規格をまとめる)/申請日を確かめられた承認/月数は日数÷30.44
出所
PMDA 新医薬品の承認品目一覧(12ファイル)、PMDA 審査報告書(1,254件)、PMDA「令和7年度のこれまでの事業実績及び今後の取組について<審査・安全対策等業務>」(令和7年12月、資料2-1。目標と数え方の記載)、厚生労働省「公知申請について」(第20回 医薬品等行政評価・監視委員会 資料1、2025年7月4日。公知申請の扱い)
データの版
2026年10月17日時点(承認は2026年9月16日まで)

ヘルスル医薬品データベースでは、目的を書くと、AI がこのような条件を組み立て、データベースから該当するデータを抜き出して、表・グラフ・報告書にします。AI が受け持つのは条件の組み立てと解説の文で、数値はデータベースの値です。審査期間も、新規の承認(一部変更承認を除く)を、薬効分類・承認年・申請区分・審査の指定で絞って、申請から承認までの月数の分布を見られます。 アプリは販売名・規格ごとに数え、年は暦年のため、件数と値はこのレポートと同じではありません。自社の領域の先例に絞った集計を、無料のお試しで確かめられます。

利用上の注意

  • PMDA の承認品目一覧と審査報告書の記載をつないで数えたものです。資料の誤りや、読み取りの誤りを含む可能性があります。業務では元の資料でご確認ください。
  • 承認された品目だけの集計です。審査中の申請や、承認に至らなかった申請は含みません。
  • 申請日は審査報告書の見出しの「申請年月日」から取った1つの日付です。複数の日付が書かれている場合、文字から読んだものは最初の日付です。文字を取り出せない審査報告書(111件)は、見出しのページの画像から読み取った日付を使いました。
  • 1つの審査報告書に複数の会社の承認が入っているもの(6件の審査報告書。公知申請など)は、会社ごとに1件と数え、同じ申請日を使っています。
  • 申請区分・審査の区分は承認品目一覧の記載によります(一覧の欄が空のときは、審査報告書の見出しの申請区分・特記事項で補っています)。一部の効能・規格だけが希少疾病用医薬品などに当たる場合も、その承認を区分に入れています。PMDA の総審査期間とは数え方が違います(1章)。
  • 同じ成分の別の申請が先に承認され、残りの申請を一部変更承認申請として出し直した場合、審査報告書の申請年月日は出し直した日で、月数は実際の審査より短く出ます(例:アブリスボ筋注用の60歳以上の効能。見出しの申請年月日は2024年1月26日、もとの申請は2023年5月26日で、このレポートの月数は2.0か月、もとの申請から数えると10.0か月)。
  • このレポートはこれまでの実績をまとめたもので、今後を示すものではありません。
  • 出典を明記すれば、社内資料・報告書・記事などに自由に転載できます(利用条件)。表記の例:「ヘルスル医薬品データベース データレポート『新薬の審査期間の実測』」。

よくある質問

新薬の審査期間(申請から承認まで)は、どのくらいですか?
2015〜2026年度に承認された新有効成分含有医薬品のうち、希少疾病用医薬品・優先審査などの区分に当たらない通常品目256件では、審査報告書に書かれた申請日から承認日までの中央値は11.0か月で、半数が10.1〜11.9か月に入りました。希少疾病用医薬品130件は8.8か月、優先審査16件は7.4か月です(ヘルスル調べ)。承認された品目だけの集計です。
PMDA の審査期間の目標は何か月ですか?
PMDA は第5期中期計画(令和6〜10年度)で、各年度に承認された新医薬品の申請から承認までの総審査期間について、80%タイル値で優先品目9か月、通常品目12か月を目標にしています。このレポートの月数は、PMDA の総審査期間と起算日・承認日の扱いが違い、区分も承認品目一覧の記載でまとめたもの(希少疾病用医薬品の指定があっても PMDA の優先品目とは限りません)なので、PMDA の公表値や目標とは直接比べられません。このレポートの数え方では、新有効成分の通常品目の81.6%が12か月以内に承認されました。
公知申請は、申請からどのくらいで承認されていますか?
事前評価済みの公知申請87件の中央値は5.7か月で、すべてが9か月以内に承認されました。事前評価済み以外の公知申請34件の中央値は9.5か月です。新効能医薬品の通常品目(271件)は10.8か月でした。
審査期間は年度によって変わっていますか?
新有効成分の通常品目の中央値は、2015〜2025年度の各年度で10.2〜11.4か月でした。年度ごとの件数・中央値と、申請日を確かめられた割合は、このページの3章の表にあります。これまでの実績をまとめたもので、今後を示すものではありません。

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