サノフィの新薬の算定と再算定(2026年10月)サークリサ皮下注・サデルガカプセル・デュピクセントの再算定

サノフィの新薬の算定・再算定などについて、いまの論点を公表資料から整理しました。数字と日付はすべて中医協・厚生労働省・PMDA などの資料のとおりで、表ごとに出所を付けています。

こんな方に:薬価・マーケットアクセス/経営企画

2026年10月版 更新日:

ウェブ版(表の出所の資料・全件の表):https://www.healthle.jp/drug-database/companies/7011101037279/report

サノフィのいまの論点

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    2026年8月13日に収載されたサークリサ皮下注(抗 CD38 抗体)の算定を、これまでの抗 CD38 抗体3品目と並べました(算定方式・比較薬・補正加算・その後の価格の動き)。

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    2026年8月13日に収載されたサデルガカプセルの算定(規格間調整)と、同じ薬効分類の新薬の先例を並べました。

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    デュピクセントは2026年11月1日に持続可能性特例価格調整で3.7%引き下げられました。アトピー性皮膚炎の注射薬では、他社品の再算定と同じ日に類似品として下がった記録もあります。

1サークリサ皮下注と、抗 CD38 抗体(多発性骨髄腫)の算定の先例

サークリサ皮下注(イサツキシマブ(遺伝子組換え))は2026年6月19日に承認され(新投与経路医薬品)、2026年8月13日に薬価収載されました(承認から55日)。

国内で収載された抗 CD38 抗体(多発性骨髄腫)は3品目です。2020年以降の2品目はすべて類似薬効比較方式(I)で算定され、2品目とも、比較薬は同じ種類の品目でした。

抗 CD38 抗体(多発性骨髄腫)の新薬の算定(3品目、収載の順)
収載日品目会社算定方式比較薬補正加算などその後の価格の動き出所
2017年11月22日ダラザレックスヤンセンファーマ類似薬効比較方式(I)エムプリシティ外国平均価格調整(引き上げ)—資料
2020年8月26日サークリササノフィ類似薬効比較方式(I)ダラザレックスなし2026/04 市場拡大再算定 15%資料
2021年5月19日ダラキューロヤンセンファーマ類似薬効比較方式(I)ダラザレックス有用性加算(II) 5%2026/04 市場拡大再算定 8.5%資料
  • 抗 CD38 抗体(多発性骨髄腫)の選び方(当社の分類):一般名が次のいずれかを含むもの:ダラツムマブ・イサツキシマブ。
  • その後の価格の動きは、再算定と、費用対効果評価による価格調整(引き下げ率)です。
薬価・マーケットアクセスの方へ
比較薬が同じ種類から選ばれたか、同じ効能の品目から選ばれたかと、補正加算の付き方を確かめるときに。
新製品戦略の方へ
抗 CD38 抗体の導入・開発を考えるときの、日本での算定の先例として。

2サデルガカプセルの算定と、同じ薬効分類の先例

サデルガカプセル(エリグルスタット酒石酸塩)は2026年6月19日に承認され(希少疾病用医薬品)、2026年8月13日に薬価収載されました(承認から55日)。

算定方式は規格間調整で、補正加算などは小児加算 5%でした。比較薬はサデルガカプセル100mgです。

同じ薬効分類(内399 他に分類されない代謝性医薬品)の新薬は、2020年以降に31品目収載されています(算定方式は類似薬効比較方式(I)14品目・原価計算方式10品目・類似薬効比較方式(II)4品目・規格間調整3品目)。

サデルガカプセルの算定(2026年8月13日収載)
規格薬価算定方式補正加算など出所
サデルガカプセル25mg25,023.1円規格間調整小児加算 5%資料
同じ薬効分類(内399 他に分類されない代謝性医薬品)の新薬の算定(2020年〜、新しい順)
収載日品目会社算定方式比較薬補正加算など出所
2026年10月14日リンヴォックアッヴィ類似薬効比較方式(I)リンヴォック小児加算 5%資料
2026年8月13日ウェイリズサノフィ類似薬効比較方式(I)タバリス有用性加算(I) 35%、市場性加算(I) 10%資料
2026年8月13日ジョエンジャオーファンパシフィック原価計算方式—有用性加算(I) 40%、市場性加算(I) 10%、小児加算 10%、加算係数0資料
2026年7月15日ジャスケイド日本ベーリンガーインゲルハイム類似薬効比較方式(I)オフェブ有用性加算(I) 35%、市場性加算(I) 5%資料
2026年5月20日ソホノスIPSEN原価計算方式—有用性加算(II) 10%、市場性加算(I) 10%、加算係数0資料
2026年5月20日ドジョルビUltragenyx Japan原価計算方式—有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 15%、加算係数0資料
2026年4月15日ラヴィクティオーファンパシフィック原価計算方式—有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 5%、加算係数0資料
2026年3月18日セピエンスPTCセラピューティクス類似薬効比較方式(I)ビオプテン小児加算 10%資料
2025年11月12日フジケノン粒状藤本製薬類似薬効比較方式(I)オファコル有用性加算(II) 5%資料
2025年8月14日オプフォルダアミカス・セラピューティクス類似薬効比較方式(I)—なし資料
2024年11月20日ルプキネス大塚製薬原価計算方式—有用性加算(II) 5%、加算係数0.6資料
2024年8月15日ファビハルタノバルティス ファーマ類似薬効比較方式(I)エムパベリ有用性加算(II) 5%資料
残りの19件を見る
収載日品目会社算定方式比較薬補正加算など出所
2024年5月22日オルミエント日本イーライリリー規格間調整オルミエント小児加算 15%資料
2024年5月22日レズロックMeiji Seikaファルマ類似薬効比較方式(I)イムブルビカ有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 10%資料
2024年4月17日ゾキンヴィアンジェス原価計算方式—有用性加算(I) 45%、市場性加算(I) 15%、加算係数0資料
2024年4月17日ボイデヤアレクシオンファーマ原価計算方式—有用性加算(I) 40%、市場性加算(I) 10%、迅速導入加算 10%、加算係数0資料
2023年8月30日リットフーロファイザー類似薬効比較方式(I)オルミエント有用性加算(II) 5%、小児加算 5%資料
2023年5月24日オファコルレクメド原価計算方式—有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 10%、加算係数0.6資料
2023年3月15日タバリスキッセイ薬品工業類似薬効比較方式(I)レボレード有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 10%資料
2022年11月16日ソーティクツブリストル・マイヤーズスクイブ類似薬効比較方式(I)オテズラ有用性加算(I) 40%資料
2022年11月16日リンヴォックアッヴィ規格間調整リンヴォックなし資料
2022年5月25日タブネオスキッセイ薬品工業原価計算方式—有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 10%資料
2021年11月25日リンヴォックアッヴィ規格間調整リンヴォックなし資料
2021年4月21日マスーレッドバイエル薬品類似薬効比較方式(II)—なし資料
2021年4月21日エドルミズ小野薬品工業原価計算方式—なし資料
2020年11月18日エナロイ日本たばこ産業類似薬効比較方式(II)バフセオなし資料
2020年11月18日ジセレカギリアド・サイエンシズ類似薬効比較方式(II)—なし資料
2020年8月26日ダーブロックグラクソ・スミスクライン類似薬効比較方式(I)エベレンゾなし資料
2020年8月26日バフセオ田辺三菱製薬類似薬効比較方式(I)エベレンゾなし資料
2020年8月26日メーゼントノバルティスファーマ類似薬効比較方式(I)イムセラ有用性加算(II) 5%資料
2020年4月22日リンヴォックアッヴィ類似薬効比較方式(II)—なし資料
薬価・マーケットアクセスの方へ
同じ申請区分・同じ薬効分類の新薬で、算定方式・比較薬・補正加算がどう決まってきたかを確かめるときに。

3デュピクセントの再算定と、アトピー性皮膚炎の注射薬(IL-4/13・IL-13・IL-31)の再算定の記録

デュピクセントは2026年11月1日に持続可能性特例価格調整で3.7%引き下げられました(中医協の資料の理由:持続可能性特例価格調整の要件に該当)。デュピクセントの再算定は、これまでに4回です。

アトピー性皮膚炎の注射薬(IL-4/13・IL-13・IL-31)では、2020〜2026年に6件の再算定がありました。

2024年11月1日にはデュピクセントの市場拡大再算定の特例と同じ日に、アドトラーザ・イブグリースが類似品として引き下げられています(引き下げ率 17.5%)。

アトピー性皮膚炎の注射薬(IL-4/13・IL-13・IL-31)の再算定(6件、新しい順)
適用日品目会社種類中医協の資料の理由引き下げ率出所
2026年11月1日デュピクセントサノフィ持続可能性特例価格調整持続可能性特例価格調整の要件に該当3.7%資料
2024年11月1日デュピクセントサノフィ市場拡大再算定の特例市場拡大再算定の特例の要件に該当8.7〜13.1%資料
2024年11月1日イブグリース日本イーライリリー市場拡大再算定類似品17.5%資料
2024年11月1日アドトラーザレオファーマ市場拡大再算定類似品17.5%資料
2022年8月1日デュピクセントサノフィ市場拡大再算定市場拡大再算定の要件に該当(※1)11.7%資料
2020年4月1日デュピクセントサノフィ市場拡大再算定市場規模の拡大(原価計算品目)20.2%資料
  • アトピー性皮膚炎の注射薬(IL-4/13・IL-13・IL-31)の選び方(当社の分類):一般名が次のいずれかを含むもの:デュピルマブ・トラロキヌマブ・レブリキズマブ・ネモリズマブ。
  • 「類似品」は、ほかの品目の再算定にあわせて、同じ種類の品目として引き下げられたものです(中医協の資料の記載)。
  • 引き下げ率は、資料の現行薬価と改定後の薬価(資料に改定後の薬価が無いときは薬価基準収載品目リスト)から計算しました。4月1日のように薬価改定と同じ日のものは、改定による変化を含みます。
薬価・マーケットアクセスの方へ
他社品の効能追加や市場の拡大で、自社品が類似品として再算定された先例を確かめるときに。
経営企画の方へ
同じ種類の品目の再算定の時期と率を、売上の計画の前提として確かめるときに。

4サノフィの新薬の算定(直近5年)

2021年10月16日以降に収載されたサノフィの新薬は12品目です。算定方式と補正加算の内訳を、同じ期間のすべての新薬(283品目)と並べました。

算定方式と補正加算(2021年10月16日〜、品目の数)
項目サノフィすべての新薬
新薬の収載12品目283品目
類似薬効比較方式7(58%)181(64%)
原価計算方式3(25%)76(27%)
規格間調整2(17%)21(7%)
新医療用配合剤の特例0(0%)4(1%)
本剤に係る特例に基づき算定0(0%)1(0%)
補正加算あり10(83%)193(68%)
原価計算方式で補正加算あり3品目(うち加算係数0が2)69品目(うち加算係数0が45)
  • 品目は、収載日と販売名(規格を除く)ごとに1つと数えています。中医協の新医薬品一覧表の会社名で数えたので、販売提携先の名義の品目は含まない場合があります。
薬価・マーケットアクセスの方へ
自社の新薬の算定の傾向を、全体と比べるときに。

この先の予定と、進行中のこと

進行中のこと

  • サークリサ:費用対効果評価の評価中(2026年8月5日に選定)

日付の決まっていること(1年以内)

  • デュピクセント:2026年11月1日適用の持続可能性特例価格調整(3.7%、公表済み)
  • モゾビル:2026年12月18日に再審査期間が満了
  • デュピクセント:2027年6月25日に再審査期間が満了
  • デュピクセント:2027年9月24日に再審査期間が満了

公表されている日付と、いまの状態だけを載せています。収載の日・薬価・評価の結果の見込みは書いていません。

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このレポートの表(全件)と、サノフィの品目の承認・新薬の薬価収載(算定方式・補正加算・薬価)・再算定を、出所(中医協・厚生労働省・PMDA の資料の URL)つきの Excel でお送りします(無料)。競合品や同じ種類の品目を足すこともできます。

このレポートについて

  • 中医協・厚生労働省・PMDA・国立保健医療科学院などの公表資料から、ヘルスル医薬品データベースがまとめたものです。サノフィ株式会社の確認を受けたものではありません。
  • 薬の種類(ADC・PD-1/PD-L1 抗体など)と先例の選び方は当社によるもので、各節に選び方を書いています。
  • 薬価の見込み、再算定や評価の結果の見込みは書いていません。
  • 誤りのご指摘・掲載の取り下げのご依頼は、お問い合わせからお知らせください。確かめて、すぐに直します。

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