日本ベーリンガーインゲルハイムの新薬の算定と再算定(2026年10月)ジャスケイド・費用対効果評価・ジャディアンスの再算定

日本ベーリンガーインゲルハイムの新薬の算定・再算定などについて、いまの論点を公表資料から整理しました。数字と日付はすべて中医協・厚生労働省・PMDA などの資料のとおりで、表ごとに出所を付けています。

こんな方に:薬価・マーケットアクセス/費用対効果の担当

2026年10月版 更新日:

ウェブ版(表の出所の資料・全件の表):https://www.healthle.jp/drug-database/companies/1010701019774/report

日本ベーリンガーインゲルハイムのいまの論点

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    2026年7月15日に収載されたジャスケイドの算定(類似薬効比較方式(I))と、同じ薬効分類の新薬の先例を並べました。

  2. 2

    ジャスケイドの費用対効果評価が進んでいます(評価中)。2026年に費用対効果評価で価格が調整された9品目も並べました。

  3. 3

    ジャディアンスは2025年8月1日に市場拡大再算定で12.1〜12.2%引き下げられました。SGLT2 阻害薬では、他社品の再算定と同じ日に類似品として下がった記録もあります。

1ジャスケイドの算定と、同じ薬効分類の先例

ジャスケイド(ネランドミラスト)は2026年5月18日に承認され(新有効成分含有医薬品、希少疾病用医薬品)、2026年7月15日に薬価収載されました(承認から58日)。

算定方式は類似薬効比較方式(I)で、補正加算などは有用性加算(I) 35%、市場性加算(I) 5%でした。

同じ薬効分類(内399 他に分類されない代謝性医薬品)の新薬は、2020年以降に31品目収載されています(算定方式は類似薬効比較方式(I)13品目・原価計算方式10品目・規格間調整4品目・類似薬効比較方式(II)4品目)。

ジャスケイドの算定(2026年7月15日収載)
規格薬価算定方式補正加算など出所
ジャスケイド錠18mg8,363.0円類似薬効比較方式(I)有用性加算(I) 35%、市場性加算(I) 5%資料
ジャスケイド錠9mg4,190.1円類似薬効比較方式(I)有用性加算(I) 35%、市場性加算(I) 5%資料
同じ薬効分類(内399 他に分類されない代謝性医薬品)の新薬の算定(2020年〜、新しい順)
収載日品目会社算定方式比較薬補正加算など出所
2026年10月14日リンヴォックアッヴィ類似薬効比較方式(I)リンヴォック小児加算 5%資料
2026年8月13日ウェイリズサノフィ類似薬効比較方式(I)タバリス有用性加算(I) 35%、市場性加算(I) 10%資料
2026年8月13日サデルガサノフィ規格間調整サデルガ小児加算 5%資料
2026年8月13日ジョエンジャオーファンパシフィック原価計算方式—有用性加算(I) 40%、市場性加算(I) 10%、小児加算 10%、加算係数0資料
2026年5月20日ソホノスIPSEN原価計算方式—有用性加算(II) 10%、市場性加算(I) 10%、加算係数0資料
2026年5月20日ドジョルビUltragenyx Japan原価計算方式—有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 15%、加算係数0資料
2026年4月15日ラヴィクティオーファンパシフィック原価計算方式—有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 5%、加算係数0資料
2026年3月18日セピエンスPTCセラピューティクス類似薬効比較方式(I)ビオプテン小児加算 10%資料
2025年11月12日フジケノン粒状藤本製薬類似薬効比較方式(I)オファコル有用性加算(II) 5%資料
2025年8月14日オプフォルダアミカス・セラピューティクス類似薬効比較方式(I)—なし資料
2024年11月20日ルプキネス大塚製薬原価計算方式—有用性加算(II) 5%、加算係数0.6資料
2024年8月15日ファビハルタノバルティス ファーマ類似薬効比較方式(I)エムパベリ有用性加算(II) 5%資料
残りの19件を見る
収載日品目会社算定方式比較薬補正加算など出所
2024年5月22日オルミエント日本イーライリリー規格間調整オルミエント小児加算 15%資料
2024年5月22日レズロックMeiji Seikaファルマ類似薬効比較方式(I)イムブルビカ有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 10%資料
2024年4月17日ゾキンヴィアンジェス原価計算方式—有用性加算(I) 45%、市場性加算(I) 15%、加算係数0資料
2024年4月17日ボイデヤアレクシオンファーマ原価計算方式—有用性加算(I) 40%、市場性加算(I) 10%、迅速導入加算 10%、加算係数0資料
2023年8月30日リットフーロファイザー類似薬効比較方式(I)オルミエント有用性加算(II) 5%、小児加算 5%資料
2023年5月24日オファコルレクメド原価計算方式—有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 10%、加算係数0.6資料
2023年3月15日タバリスキッセイ薬品工業類似薬効比較方式(I)レボレード有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 10%資料
2022年11月16日ソーティクツブリストル・マイヤーズスクイブ類似薬効比較方式(I)オテズラ有用性加算(I) 40%資料
2022年11月16日リンヴォックアッヴィ規格間調整リンヴォックなし資料
2022年5月25日タブネオスキッセイ薬品工業原価計算方式—有用性加算(II) 5%、市場性加算(I) 10%資料
2021年11月25日リンヴォックアッヴィ規格間調整リンヴォックなし資料
2021年4月21日マスーレッドバイエル薬品類似薬効比較方式(II)—なし資料
2021年4月21日エドルミズ小野薬品工業原価計算方式—なし資料
2020年11月18日エナロイ日本たばこ産業類似薬効比較方式(II)バフセオなし資料
2020年11月18日ジセレカギリアド・サイエンシズ類似薬効比較方式(II)—なし資料
2020年8月26日ダーブロックグラクソ・スミスクライン類似薬効比較方式(I)エベレンゾなし資料
2020年8月26日バフセオ田辺三菱製薬類似薬効比較方式(I)エベレンゾなし資料
2020年8月26日メーゼントノバルティスファーマ類似薬効比較方式(I)イムセラ有用性加算(II) 5%資料
2020年4月22日リンヴォックアッヴィ類似薬効比較方式(II)—なし資料
薬価・マーケットアクセスの方へ
同じ申請区分・同じ薬効分類の新薬で、算定方式・比較薬・補正加算がどう決まってきたかを確かめるときに。

2日本ベーリンガーインゲルハイムの品目の費用対効果評価と、2026年の価格調整

日本ベーリンガーインゲルハイムの品目で、費用対効果評価の対象に選ばれた記録は1品目です。うち1品目(ジャスケイド)が評価中です(2026年7月8日に選定)。

2026年に費用対効果評価で価格が調整された品目は9品目で、引き下げ率は0.3〜11%でした(適用日がこれからのものを含む)。

日本ベーリンガーインゲルハイムの品目の費用対効果評価(1品目)
品目区分選定状態評価の結果価格の調整引き下げ率出所
ジャスケイドH12026年7月8日評価中———資料
2026年に費用対効果評価で価格が調整された品目(9品目)
適用日品目会社区分引き下げ率出所
2026年2月1日ビロイアステラス製薬H14.3%資料
2026年2月1日レブロジルブリストル・マイヤーズ スクイブH18.3%資料
2026年6月1日トルカプアストラゼネカH110.7%資料
2026年8月1日ブリィビアクトユーシービージャパンH14.3%資料
2026年11月1日アウィクリノボ ノルディスク ファーマH10.3〜0.4%資料
2026年11月1日ダトロウェイ第一三共H511%資料
2026年11月1日テッペーザアムジェンH15.5%資料
2026年11月1日トロデルビギリアド・サイエンシズH211%資料
2026年11月1日パキロビッドファイザーH14.3%資料
  • 区分(H1〜H5)・選定の日・状態・評価の結果は、国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター(C2H)の品目の一覧の記載です。
  • 引き下げ率は、厚生労働省の価格調整の資料の調整前と調整後の薬価から計算しました(規格が複数ある品目は、いちばん小さい率〜大きい率)。
費用対効果の担当の方へ
評価中の品目について、同じ区分の品目がどの結果・どの引き下げ率になってきたかを確かめるときに。

3ジャディアンスの再算定と、SGLT2 阻害薬の再算定の記録

ジャディアンスは2025年8月1日に市場拡大再算定で12.1〜12.2%引き下げられました(中医協の資料の理由:市場拡大再算定の要件に該当)。

SGLT2 阻害薬では、2025〜2025年に7件の再算定がありました。

2025年8月1日にはジャディアンスの市場拡大再算定と同じ日に、カナグル・スーグラ・デベルザ・フォシーガなどが類似品として引き下げられています(引き下げ率 6.6〜8.7%)。

SGLT2 阻害薬の再算定(7件、新しい順)
適用日品目会社種類中医協の資料の理由引き下げ率出所
2025年8月1日ルセフィOD大正製薬市場拡大再算定類似品8%資料
2025年8月1日ルセフィ大正製薬市場拡大再算定類似品7.9〜8%資料
2025年8月1日フォシーガアストラゼネカ市場拡大再算定類似品8.3〜8.6%資料
2025年8月1日デベルザ興和市場拡大再算定類似品6.6%資料
2025年8月1日スーグラアステラス製薬市場拡大再算定類似品7.9%資料
2025年8月1日ジャディアンス日本ベーリンガーインゲルハイム市場拡大再算定市場拡大再算定の要件に該当12.1〜12.2%資料
2025年8月1日カナグル田辺ファーマ市場拡大再算定類似品7.1〜8.7%資料
  • SGLT2 阻害薬の選び方(当社の分類):一般名が次のいずれかを含むもの:ダパグリフロジン・エンパグリフロジン・カナグリフロジン・イプラグリフロジン・トホグリフロジン・ルセオグリフロジン。
  • 「類似品」は、ほかの品目の再算定にあわせて、同じ種類の品目として引き下げられたものです(中医協の資料の記載)。
  • 引き下げ率は、資料の現行薬価と改定後の薬価(資料に改定後の薬価が無いときは薬価基準収載品目リスト)から計算しました。4月1日のように薬価改定と同じ日のものは、改定による変化を含みます。
薬価・マーケットアクセスの方へ
他社品の効能追加や市場の拡大で、自社品が類似品として再算定された先例を確かめるときに。
経営企画の方へ
同じ種類の品目の再算定の時期と率を、売上の計画の前提として確かめるときに。

4日本ベーリンガーインゲルハイムの新薬の算定(直近5年)

2021年10月16日以降に収載された日本ベーリンガーインゲルハイムの新薬は3品目です。算定方式と補正加算の内訳を、同じ期間のすべての新薬(283品目)と並べました。

算定方式と補正加算(2021年10月16日〜、品目の数)
項目日本ベーリンガーインゲルハイムすべての新薬
新薬の収載3品目283品目
類似薬効比較方式2(67%)181(64%)
原価計算方式1(33%)76(27%)
規格間調整0(0%)21(7%)
新医療用配合剤の特例0(0%)4(1%)
本剤に係る特例に基づき算定0(0%)1(0%)
補正加算あり3(100%)193(68%)
原価計算方式で補正加算あり1品目(うち加算係数0が1)69品目(うち加算係数0が45)
  • 品目は、収載日と販売名(規格を除く)ごとに1つと数えています。中医協の新医薬品一覧表の会社名で数えたので、販売提携先の名義の品目は含まない場合があります。
薬価・マーケットアクセスの方へ
自社の新薬の算定の傾向を、全体と比べるときに。

この先の予定と、進行中のこと

進行中のこと

  • ジャスケイド:費用対効果評価の評価中(2026年7月8日に選定)

公表されている日付と、いまの状態だけを載せています。収載の日・薬価・評価の結果の見込みは書いていません。

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このレポートの表(全件)と、日本ベーリンガーインゲルハイムの品目の承認・新薬の薬価収載(算定方式・補正加算・薬価)・再算定を、出所(中医協・厚生労働省・PMDA の資料の URL)つきの Excel でお送りします(無料)。競合品や同じ種類の品目を足すこともできます。

このレポートについて

  • 中医協・厚生労働省・PMDA・国立保健医療科学院などの公表資料から、ヘルスル医薬品データベースがまとめたものです。日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社の確認を受けたものではありません。
  • 薬の種類(ADC・PD-1/PD-L1 抗体など)と先例の選び方は当社によるもので、各節に選び方を書いています。
  • 薬価の見込み、再算定や評価の結果の見込みは書いていません。
  • 誤りのご指摘・掲載の取り下げのご依頼は、お問い合わせからお知らせください。確かめて、すぐに直します。

日本ベーリンガーインゲルハイムの品目と算定の一覧(会社別ページ)

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